2つの妄想

先日マメと寝て寝違えたと書きましたが、一昨日起きたら寝違えた背中にかなり痛みがありました。
悪化したかあ、でもまあ痛いながらもギターは弾けるし大丈夫かなとぼんやり思いつつ仕事に行きました。
津田沼の教室なのでこの日は電車移動。

電車を降りたあたりで少し横を向くだけで息ができないくらい痛くなり、更に1分に1回くらい息をするだけで痛みが襲ってくるようになってしまいました。

とりあえずもう来てしまったのでレッスンは最後までしようと覚悟を決めてレッスンは終えました。
「じゃあ次はハ長ちょッ!…うの音階を練習しましょう」終始こんな感じでかなり怪しい人になってしまいました。
申し訳ありません。

なんとかレッスンを終えて帰ったのですが、帰宅してジャケットを脱ぐ時やベッドに横になる時もぐあああ!と叫びたいくらい痛いし(というか小さく叫んだ)、これは寝違えたとかそういうレベルではないかもしれない、と次の日整形外科に行くことに。

診断は背中の肉離れ。
しばらく安静にしていてください、と言われ昨日今日とひたすら寝ていました。
寝違えというものを甘く見ていました。

まだ痛みの芯みたいなものはありますが、今は服を着たり脱いだり、しゃがんだりは出来るようになり、発表会前の最後のレッスンの方もいるので明日も通常通りレッスンを行う予定です。


さて今は一日寝て起きてお風呂に入り、寝る気も起きず、かと言ってギターを弾いてまた悪化したら怖いという事で年末年始に行ったあるもうそ…発見でも書こうかと思います。

年末年始は長野の飯山で過ごしたのですが、そこには安い、多分3万円くらいのギターがあり、練習はそれで行っていました。
和音の分離がしにくいし、出したい音色も出し難く、弾きにくい中色々工夫していました。
すると、求める音を出すにはまず右手のタッチが自分のメインのものではなくなり、指頭奏法だと好みの音が出せるようだ、と判明。
また、指の関節の使い方も第1関節を固定しないのが今までのスタイルだったのですが、指頭奏法だと固定したほうが良いようです。


で、求める音が出せると楽しくなっちゃってこの関節を固定する、この関節は固定しない、爪で弾く、指頭奏法、その中間と色々試していたらいつの間にか時間が経っていた、みたいな。
発表会でトロイメライは指頭奏法、第1関節固定、弦に対して指斜め、第3関節を曲げるアルアイレで弾く事にしました。
イエスタデイは色々タッチを混ぜます。

それで思い出したのが、今からもう17,18年前くらい昔。
憧れていたギタリストの方に右手の奏法を習った事があったのですね。
その人の出す音は特別に聞こえてなんとか身につけたいと思ったのですが、真似しようとすると結構な頻度で爪が割れてしまう。
爪に絹のシートを貼って釣り名人と言うアロンアルファで保護したりもしましたが、常にそれをやっていると爪の裏が熱くなるので爪に悪いと断念しました。

結局自分の爪の質でその奏法は合わなかったのだろうと諦め、しかし、弦に圧力をかける方向などは参考にし自分なりの納得いくタッチを作ってきました。

ところが年末年始に見つけた奏法はどうもその人が当時出していた音に似ているっぽいような。
お安いギターながら和音の分離も今までより良いような。
あっ、和音の分離とは和音の構成音例えばドミソが合わさってハーモニーを作りつつ、独立しても聞こえる状態を表す言葉として使っています。
言葉を正しく使えているかはわかりませんがご了承ください。

ただ、このタッチは弦に対する圧力のかけ方がその方と違うので全く同じでもないです。
私の場合、脱力して指を弦に落とす感じで圧力をかけ…この先はまだ説明できないので保留中。
妄想かもしれませんが、それでも昔出したかったかもしれない音にようやくたどり着いたようで嬉しかったです。
この間17,8年。
どれだけ出来が悪いのよ俺。

こうなると問題になってくるのが、皆様にレッスンでお伝えしている右手のタッチです。
最近あんたレッスンで教えるのと違うタッチ使っているじゃないか、というご指摘は当然出てくるのではないかと思います。

えーと、それに対する答えなんですが、私が皆様にお伝えしているタッチは依然継続して使用します。
あれは弦に右手の重みを乗せて圧力をかけられるので、練習時間に制限がある方、力みを無くしたい方にとって楽に大きな音が出せる奏法として有用だと考えています。
うちの教室の基本のタッチは今までと同じになります。

年末年始に思ったのはアポヤンドとアルアイレ、指の角度、爪の当て方、爪を使うか使わないか、どの関節から指を曲げるか、どの関節を固定するかしないか、弦に対してどの方向に圧力をかけるか、それらは出したい音ごとに変えて良いのではないかと。
もう何もかも自由で良いのではないかと。
ベースとなるものが無いと演奏の安定、音色の安定、強弱の安定が無いのでベースとなるものはしっかり身につけないといけませんが、それを身につけたらそれ一つに固定せずどんどん引き出しを増やして行こう!みたいな。

今回、発表会で特定の方に普段はしない「発表会に参加して頂けないでしょうか、皆様に貴方の音を聴いてもらいたいです」というお願いをしたのもその人の右手のタッチがうちの教室の基本の音と違うのですがとても良い音なので、その魅力を聞いて欲しかったからなんですね。

そんな仕込みもあるので、今回発表会は演奏者それぞれの音色に着目すると面白いかもしれません。

それからもう一つ妄想が。
こちらは更に眉唾な上に半分実験に失敗しているので読まない方が良いかもしれません。。

ギターは異なる弦、フレットで同じ高さの音が出せるので、こういう音の出し方ができます。
ファ.jpg
1つ目は1弦2フレットのファ♯(押さえる場所は下の赤い1)、2つめは3弦11フレットのファ♯(押さえる場所は下の赤い2)。
どちらも同じ高さの音が鳴ります。
写真1.jpg
しかし右指の弾く場所が同じだと音色の統一がしにくいんですね。
フレーズとして別なら音色が変わっても良いかもしれませんが、同じフレーズ内で2か所のファ♯を使う場合音色の統一が必要になってくるケースが多いです。
そこで色々試していたら偶然オクターブハーモニクスが鳴る場所(上の青の1,2の場所)、弦が振動する長さの半分の場所で弦を弾くと音色が統一できるかもしれない、と感じました。
あくまで仮説なので鵜呑みにしないでください。
こちらは1弦と3弦のファ♯を同じ場所とオクターブハーモニクスのなる場所で弾いた動画です。


皆様の耳にはどう聞こえるでしょうか。
私はどうもオクターブハーモニクスのなる場所だと音色が似ているように聞こえますが、勘違いの可能性も充分にあります。

というのも別の音で試した時、結果が変わってしまったからです。

それがこの2弦のドと1弦のド。
楽譜.png


うーん…同じ場所の方が似た音色な時もありますよね多分。

そんな訳でこの件は妄想案件となりました。
ただ、音色の違いは何によるのか、それは倍音の数や比率だと思うのでオクターブハーモニクスの鳴る場所はそれが近似するというのはある気もするんですけどね…。


一応この説はレッスンで伝えることはないですが、もう少し追っていきたいと思います。
開放の音を柔らかく弾きたい時に使えるような気もしますし。

最後にマメさんの猫パンチ

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