お腹がサラバンドでいっぱい
このところの台風で頭痛が酷く、薬も効かないので頭痛外来で有名なクリニックのオンライン診療を受けました。
スマートフォンのテレビ通話で症状を話し、家から近い薬局に処方箋をファックスしてもらい、そこに薬を受け取りに行く、という流れでした。
初めてオンライン診療を利用しましたが便利ですね。
血管収縮効果のある強めの薬を処方してもらい、頭痛や怠さもようやく収まりました。
副作用もあるので頻繁にこの薬を飲むのは憚られますが、これで台風の時期を乗り越えられそうです。
そんなこんなでなんとか体調も立て直せ、楽曲分析のレッスンも無事終わりました。
課題曲はJ.S.バッハのリュート組曲第2番のサラバンドです。
このためにリュート組曲の他のサラバンドも弾いたり、インヴェンションやシンフォニアの分析書を読んだり、「バッハ演奏法と解釈~ピアニストのためのバッハ~」パウル・バドゥーラ・スコダ著、全音楽譜出版を借りて拾い読みしたり、イギリス組曲の全てのサラバンドを楽譜を見ながら聞いたり色々やりました。
頭を使い過ぎて髪が短くなりそうでした。
パウル・バドゥーラ・スコダはその著書の中でゴルトベルク変奏曲のアリアを簡略化し、サラバンドのリズムを浮かび上がらせたりしていてとても興味深かったです。
リュート組曲2番のサラバンドでもその手法を試そうとしましたが、無理にやればできなくもないですが、この曲に関してはそういう事をやる必要をあまり感じられませんでした。
「バッハ演奏法と解釈~ピアニストのためのバッハ~」はページ数が600を超えるため、返却期限までに10分の1くらいしか読めませんでしたが繰り返し借りて読みたい本です。
装飾音についてとても詳細に書いてあるので、そのあたりも知りたい。
出来れば購入したいのですが7,500円とお高いのと、先生にバッハの曲や、対位法のお薦めの学習書を3冊ほど教えて頂きそちらをまず購入する事にしたのでちょっと様子見。
それに加えレッスンでは先生がフランス組曲の全サラバンドを弾いて下さったり、お腹がサラバンドでいっぱいです。
色んなサラバンドを味わいました。ゲプ。
やはり自分なりにしっかり分析して演奏すると弾いていて腑に落ちると言いますか、しっくり来て気持ち良いですね。
和声に寄り過ぎると表現が上手くいかなかったり、そういったところも面白かったです。
どういう事かと言うこの部分に無理に和声をつけるとこうなります。和声間違っているかも。
それを全て感じながら弾こうとすると流れが滞ってしまうと言うか弾きにくいんですね。
私が未熟なせいかもしれませんが、和声は最後のⅡ-Ⅰ-Ⅴ、そして次のⅠだけをなんとなく意識すると丁度良く弾けます。
もっと言うとⅠの2転-Ⅴ-Ⅰだけでも良いのかも。
一方こういう所は和声をかなり意識して弾く方がしっくりきます。
難しいですが、曲の部分部分でそういった違いを感じられるのも楽しいですね。
実は分析譜を作っていて「これあんまり和声記号書く必要がないような」という考えが浮かび、後半は主調ー属調、みたいに調性変化だけしか書かないでレッスンに臨みました。
しかし、やはり無理にでも和声記号を書いて、和声感の強い部分以外はそれらをあまり気にしないくらいで弾くのがちょうど良さそうな気がします。
もっと音楽を知ると変わるかもしれませんが。
まだまだ足りませんがある程度色々な視点から曲を視たせいか、もうリュート組曲のサラバンドの楽曲分析のレッスンを終えた気になっています。
しかしまだレッスンは後半部分が残っています。
頑張ろう!
一応分析は全て終えているので、先生にアドバイスを頂き次はインヴェンション第13番、その次はシンフォニア第13番、そしてフーガ(どのフーガかはまだ決めていない)と先も考えており、しばらくJ.S.バッハ漬けになりそうです。
インヴェンション、シンフォニアはピアノで弾いて分析するので、少しでも良いので毎日ピアノを弾く目標を立てました。
トロイメライで和声の進行を確認するためや、サラバンドで出せない音(下の画像の音符の下に8と書いてある音)の確認をするためピアノで部分的にフレーズを弾く程度はしましたが、演奏としてはもうずーっと弾いていなかったので当然全然弾けません。
昔はインヴェンションやモーツァルトのトルコ行進曲や乙女の祈りやショパンのマズルカを、質はともかく一応弾けたんだけどなあ。
ほぼ失いました。
もったいない事をした。
対位法を独学で体系的にしっかり学べる人もいるみたいですが、私は昔挑戦して諦めた過去があります。
今回は出来そうな気がしてとても楽しみです。
思い切って作曲の先生にレッスンをお願いして本当に良かったなあ…としみじみ思います。
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