今年一年ありがとうございました。

今年は4月から頭痛が慢性的に起き、皆様にご心配ご迷惑をおかけして大変申し訳ございませんでした。

7-8年前に起こった体調不良ほどではありませんでしたが、将来の事、教室の事など色々考えてしまいました。
そんな中で朝起きると「今日はあの人にはあの事をお伝えして、あの子にはこういう方向でレッスンを進めていこう」と考えたり、生徒の皆様の奏でる音やそのギターへの真摯なお姿を拝見することが何よりの救いでした。
それは演奏の練度に関わらず、まだ日の浅い方でも一生懸命和音のバランスを整えたりと言ったお姿が私にはとても尊く見えました。

皆様今年一年本当にありがとうございました。
お礼と言うわけでもないのですが、新しい練習方法を2つご紹介します。
今年は調性変化や和音の響かせ方、曲の構造を理解して頂くことが大きなテーマでした。
来年もそれは継続しますが、動画でご紹介する練習は来年の皆様のレッスンの鍵になるものとなります。
といってもこれは準備段階で既に行っている方も多いのですが。
練習1
半音階または音階で1-4拍で体の重心を左へゆっくりずらし、次の4拍でゆっくり右へずらし、その繰り返しをする練習。

練習2
3弦5フレット「ド」7フレット「レ」2弦5フレット「ミ」6フレット「ファ」8フレット「ソ」1弦5フレット「ラ」7フレット「シ」8フレット「ド」10フレット「レ」12フレット「ミ」をオクターブハーモニクスで練習し、触る場所を覚える。

変な頭巾を被っていますが、坊主にしたら頭が寒いので割と常用しています。
ダサいのは理解しつつ安くてマメさんと同じ柄なので買っちゃいました。
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私のレッスンはかなり細かく段階を経ることで、勘の良い方のみ身に着けられるといった技術にならず、多くの方にレベルの高い奏法を学べるように配慮しているつもりです。
そのためなのか、段階初期の練習は何の目的でその練習をやるのかわかりにくくて質問されることも多いので最終的な目的を書いておきます。
練習1は最終的に体の、特に上半身の重心を前後させることでセーハや押さえ方が難しく、音が割れやすい場所で楽に綺麗に音が鳴るようにする練習の準備です。
また、同じ上半身の重心を前後させることで弦に対する圧力をコントロールし、楽に大きな音が出せるようにしたり、その逆を行う練習の初期段階でもあります。
前後の上半身の移動より左右のほうが簡単であり、拍子を体で感じるといったこともできるためまずは左右に体の重心を移す練習になりました。
これでも理解しにくいと思いますが、レッスンで説明すると割とすぐに理解して頂けるので次回のレッスンで説明させてください。

練習2はオクターブハーモニクスが上手くなるための練習ではないのですが、細かく説明すると音律やギターのフレットの打ち方などの説明までする事になるので省きます。
とりあえずこの練習をすると場合によっては皆様が求める良い音が出せる、という事を目的とした練習です。
これも既にレッスンでお話している方もいますが、どの方も音を聞くとなるほどとすぐに理解して頂けるので次回レッスン時にお話しします。
ただそれができるようになるためには上記の練習が必須という事で先にご紹介しました。
もっと説明能力のある講師の方ならこの場できちんと説明できるのですが、私にはそれがないため半端なご紹介になることをお許しください。
練習2のゴールに私は感覚で辿り着いたのですが、それに計算で辿り着いた方に先日お会いしまして、その能力の差に衝撃を受けました。

そんな風に未熟すぎる講師ではございますが精進いたしますので、来年もどうぞ宜しくお願い致します。


只今長野県の飯山市に来ており、両親と年末を過ごしております。
妹も今日まで一緒で一年を振り返りつつ、来年の事などを話したり楽しく過ごしました。
マメさんは早速やらかしました。
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みんなマメさんには寛大なのでお咎めなしでのんびり過ごしてます。
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飯山市はそこそこ雪の多い地域ですが今年はまだ積雪は少なく、散歩やサイクリングもできてしまいました。
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父の打った蕎麦を食べたり、
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私がお好み焼きを焼いたり楽しく過ごしております。
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明日は大晦日なのに餃子を焼く予定。
両親は大体お店の味と褒めてくれるので作り甲斐があります。
若干そう褒めて俺にご飯を作らせているのでは、という懸念はありますがまあそれは育ててくれた恩に比べれば。


上に書いたように今年の飯山の年末は雪が少なく雪かきをする必要がありません。
食べて寝て温泉に入るくらいしかやることがないので、次の楽曲分析の平均律クラヴィーア曲集第16番のト短調のフーガ(4声)の楽譜を作り分析に入りました。
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並行して対位法も模倣(反転・拡大・縮小・逆行)、カノンに入りました。
体と頭が動くうちに色々やっておかないと何もできずに人生が終わりそうなのでお正月も急ピッチで進めます。
作例がバッハの逆行カノンだったりで、もう凄すぎてまーた悪夢を見そう。首コキャだけは勘弁。
でも4声のフーガは色々新鮮です。
16番は内容から外れますが、土田英介氏の分析教本1-2巻もありますし、今は体調も頭も比較的良好なのでなんとか進められています。
もうすぐですが、2024年1月25日に小鍛冶 邦隆氏のバッハ「平均律」解読(I): 《平均律クラヴィーア曲集 第1巻》全24曲が出版されるので早速予約もしました。
どんなアプローチなのかとても楽しみです。
来年は良い年になりそうな気がします。
皆様も良いお年をお迎えください。
早く世界から争いがなくなりますように。

市川亮平

この記事へのコメント

K
2023年12月31日 14:03
月曜のKです。2023年は長年念願だった市川先生の門下に遂に加わることができて自分にとって特別な年になりました。
それからまだ2ヶ月少しですが、年で回転の悪くなった頭と体をなんとか使って頑張りたいと思います。今年はありがとうございました。
そして来年もよろしくお願い致します。
市川亮平
2024年01月05日 22:15
K様
昨年は大変お世話になりました。
誠にありがとうございます。
その様に仰って頂けるような勤勉で優秀な講師ではないのですが、ご期待に副えるよう精進いたします。
まだ始めたばかりにもかかわらず非常にしっかりと音楽やギターの演奏技術についてご検討され、ある種のギター哲学のようなものを構築されていくK様をレッスンでは拝見する事は私にとって無上の喜びです。
本年がK様にとって躍進の年となる事を祈っております。
今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。