マエストロ一家に来年も会えますように

この時期は新規のレッスン希望者の申し込みが増え、少し忙しかったです。
こちらは教本の楽譜が見えにくい方用に作りました。
A3の画用紙にB4に拡大した教本用楽譜を貼り付けたもの。
DSC_3193.jpg
822gと少し重いですが喜んで頂けました。
私も最近視力の衰えを感じます。
聴力はまだいけそう。
こちらで調べたら20代までが聞こえる16000Hzまでは聞こえました。
モスキート音はダメでした。

さて、書くのが遅くなりましたが、ゴールデンウィークの日記。
長野でウグイスの鳴き声をスペクトラムアナライザで検証したり、アサヒビールに夕日を浴びせたり、珍奇な行動をして過ごしました。
この動画の鶯達の鳴き声を検証。
どうも3羽いるみたいです。


ウグイスは鳴き方に上手い下手があると聞きます。
動画の子達の中で一番上手いのは「ホー」が一番低い子。
毎回381Hzと安定していました。
「ホ」が毎回同じ周波数なのが凄い、とマエストロと名付けました。
一番低い鳴き声なのでオスなのかな、と。
鳥の性別と鳴き声の高さが関係しているかはわかりません。

一番高い鳴き声の子は音程がまちまちでルーキー、2番目に高い子は割と安定していてマエストラと命名。
ルーキーが子供で3人家族、と勝手に想像しました。
他にもキジの鳴き声やトンビの鳴き声の周波数を調べたり、中々新しい遊びが見つかりました。

その時は遊びのつもりで計測しており、ここから書くことは埼玉に帰ってから気が付いた事。
下の写真3枚はマエストロの「ホケ」と鳴く瞬間のスペクトラムアナライザのグラフ。アプリ名はスペクトロイド。
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写真を送ります (1).png
恐らくですが「ホ」が青の数字381Hz、「ケ」が緑の1828Hz。
信じられない程、音程が安定していました。
同時に表示されているdbの数値を見るとそれらは皆異なっており、同じ画像を3枚並べているのではないとわかります。
ただし、このアプリでは詳細に調べられないので、実際にはこの周波数値で鳴いているのではなく近似周波数とお考え下さい。


元々ホーホケキョの「ホケ」に法則性のある音程的跳躍を感じたので調べ出したのですが、この381Hzと1828Hzと言う数字。
381Hzは敢えて音程で表すなら純正律でも平均律でも大体ファ♯とソの中間となります。
そういう音を表す記号もあります。
これら、半音を更に半分に分けた音を四分音と呼びます。
ファ.png

1828Hzはラとラ♯の中間、少しラ♯寄り。
ちょうど最近、ヴィシネグラツキーの「四分音システムピアノのための作品集」と言うCDを聞いていたのでなんだか親近感が湧きました。


話を戻します。
381Hzを4倍する(2オクターブ上げると)と1524Hz。
1828÷1524=約1.199475 
約1.2としてこれを分数にすると6/5となります。
これは純正律の短3度関係の音が作る数比となります。
実際には更に細かい周波数を計測しないといけませんが、大体でも毎回この数比を内包する音程的跳躍で鳴けるマエストロ凄い…

今度はルーキーの鳴き声のグラフ。
「ホ」が1688Hz、「ケ」が4125Hz。
数字の色、緑と青が何故かマエストロと逆転しています。
このグラフは右に行く程周波数目盛りが大きくなり、実際の周波数とのズレも大きくなります。
マエストラ.png
1688Hzを2倍して(1オクターブ上げる)3376Hz。
4125Hz÷3376Hz=約1.22186
少しズレはあるものの1.2、6/5と言う数字がまたでました。
これは偶然なのか…ルーキーの鳴き声のスクリーンショットはこれ1枚だったのが悔やまれます。
あの時は暇つぶしのつもりでなんとなく計測していたがこんな事になるとは。

続いてマエストラの鳴き声の周波数グラフ。
721Hzと2203Hz。
これはざっとみてどうやっても数比が6/5にはなりません。
だから短3度の数比の法則は崩れました。
ただし721×2×3/2=2163と完全5度の数比に近いです。
こうやって人はこじつけで無理矢理何かを見い出してしまうのです。気をつけなければ。
写真を送ります.png
最初の動画を見てもわかる通り周辺に色々な音がしており、スマートフォンのアプリなのでそのマイク性能や指向的集音性も期待してはいけない。
あるいはマエストラの鳴き声が失敗だったか。
正確な計測は不可能な上スクリーンショットはこれ1枚。
もっと沢山スクリーンショットを撮っておけばよかった…
来年頑張ります。
鶯の寿命は大体8年らしいです。
マエストロ一家がまた来ると良いなあ。

私はピタゴラス教団の1、2、3、4と言う数の重要性、その和が10になるという事に対する神秘性がいまいち理解できていないのですが、今回のマエストロの鳴き声からは自然の神秘を感じました。
偶然かもしれませんが。

少し前から対位法やドイツバロックの神学的音楽修辞学を学び始め、ピタゴラス音律、純正律、平均律の周波数や振動数比をもう一度確認をしていたところだったので今回これに気が付けました。
というか、もうできるだけ数字や響き、音程差が発するうなりを覚えてしまおう、と訓練していたのでちょっとだけ音感が上がって反応したのかもしれません。
あまり数字に拘るとマッテゾンに怒られそうですが、数字・数比をある程度しっかり追求した上でないとマッテゾンの「新しく開かれたオーケストラ」に書いてある内容をきちんと理解できないと感じたのであと1年くらい勉強します。
数字関係は得意ではないのですが、だからこそ、それを感じられたり理解できるのが楽しいというのもあります。


あとはドイツバロック音楽、特に神学的な音楽修辞学において、宗教改革で有名なマルティン・ルターの影響がどれほどだったのか確認するためルターの本を読んだり(写真の本はあまりそれについて深く述べていませんが、色々面白かったので別で書くかもしれません)
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自炊の習慣が途切れないようにほぼ毎回料理をしたり
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うちの畑のわきに勝手に生えていたウドを採ったり
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畑の草刈りをしたり
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うっかりマメさんの昼寝の邪魔をしたり(ごめんなさい)
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転がっていた箱で共鳴箱を作ったり、
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サイクリングをして千曲川沿いの菜の花草原に行ったり
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菜の花祭りを見たり
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父もスタッフとして参加しているお蕎麦屋さんの蕎麦を食べたりしました。
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このお蕎麦屋さんは、種まき・栽培・収穫・粉ひき・手打ち・屋台設営・運営、と全てスタッフの方々が行っている恐るべきお蕎麦屋さん。
美味しかったです。
ごちそうさまでした。

本当はこれは前座で倍音のレッスンのその後や音楽修辞学が中学生のレッスンで役に立った話などを書くつもりでしたが、長くなってしまったのでまた今度。
5月25日にご来場された方用の舞台再現記事を書かなければいけないので、それを書くのは5月25日を過ぎる事になりそうです。


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