子供用 ギター・ギタースタンド・椅子

うちは小学生以下のお子様の人数が、通常のクラシックギター教室に比べて少しだけ多いかもしれません。
たまにジュニアギター専門の教室と誤解されてしまう場合があるので念のために書いておくと大人の方が多いです。

お子様の人数が少し多い理由は強いて言うと
・過去に小学生から高校生までの子が何人かコンクールで優勝・入賞している。
・コンクール等を目指さない、習い事としてレッスンを受けているお子様の演奏レベルが平均より高い(と思う)。
 例)7割くらいの子が大体小6で11月のある日をそれなりに弾けるようになってきました。
・自作の音符カードや読み仮名を振った教本資料、音名もひらがなで表記しており、小学生未満の子も学べる。
・家族で同時に習えるような割安のセミグループレッスンがある。
・年齢・体格に合わせた様々のサイズの長期無料のレンタルギターを取り揃えており、お子様の成長に合わせてサイズアップしたギターを購入する必要がない。その分将来手にするレギュラーサイズのギター購入費を貯められ良いギターが買える。
この辺りでしょうか。

セミグループレッスンは最初は需要が少なかったのですが、最近人数が増えてきており、現在は4組の方にご利用頂いております。
ご両親とお子様、祖父母様とお孫様で仲良くギターを弾く光景を見ていると、このコースを作って良かったと感じます。
一緒に習うご家族が家でもサポートして下さるせいか、セミグループレッスンで習うお子様は上達が早い事が多いです。

そのように、数ある楽器の中からクラシックギターを選んでくれたお子様のレッスンをさせて頂くのは大変嬉しい事です。

しかし、子供のギターレッスンにおいて難しい点もあります。
その一つが体格に合ったギターの選び方、になります。
つい最近も4人のお子様が成長に伴い、レンタルギターをそれぞれ1サイズ上のものに交換しました。

うちは子供から大人まで各サイズのレンタルギターを数台ずつ用意しているため、サイズで困る事はないのですが、ここ1年で小学校低学年から中学年の子が何人か入会しました。
皆様レッスン初心者で、ジュニアギターのサイズ・ギタースタンド・椅子の高さなど迷う事もあるようなので、稚拙ではありますがそれらに対する私の考えをこの場を使い説明する事にしました。

【ギターのサイズ】
まず、予備知識としてギターのサイズの一つの目安として「弦長」が挙げられます。
弦長とは下の写真のようなギターの上駒から下駒までの長さです。
ナットとサドルの呼称が一般的ですが、どっちがナットだっけ?と混乱する方もいるので私は上駒下駒と呼んでいます。
ギター弦長.jpg


クラシックギター専門店メディアカームさんのサイトに、細かい弦長の長さと具体的なメーカーを記載した記事があります。
このように専門店さんでも「弦長」はギターのサイズを示す、一つの基準となっています。
もしご興味のある方はメディアカームさんのジュニアギターの記事をご覧ください。

弦長はギターによってはサウンドホールを覗くと書いていることがあります。
この写真のPs53の53というのが弦長です。
サウンドホール弦長表記.jpg


うちの教室でレンタルギターとして使用しているギターの各弦長の長さ、その対象年齢をざっくりまとめた画像と表を作りました。
ギター比較.jpg

弦長(メーカーによって更に1cm前後する事もある) 対象年齢(1歳から2歳前後する)
48cm4歳~小学2年生
53cm小学3~4年生
58cm小学5~6年生
63cm小学6年生から成人
65cm中学生~成人
あくまで私個人の目安であり、対象年齢は1、2歳程度幅があるとお考え下さい。
また、コンクールに参加するお子様は、音量や音質、音程の安定といった、より良い演奏を目指すことを優先するため大きいサイズのギターを多少無理をして弾く傾向があります。
例えば過去コンクールに参加した生徒さんの中には小学2年生の子が弦長58cm(対象:小学5・6年生)のギターを弾いたり、小学4年生で弦長65cm(対象:中学生~成人)のギターを弾いたりしています。

コンクールを視野に入れずとも、上達が早いほど、サイズの大きいギターに移行する時期も早まります。
うちの教室では通常の習い事としてレッスンを受けている子の場合、小学2年生終わりまでは弦長48cmのギターを使って頂いておりました。
しかし、昨年からギターを習い始め現在10か月目に入った今年小学2年生の子、もう一人の同じく小学2年生の子、2人共7月の時点で既に弦長53cmのギターに移行しています。
お子様の音感や演奏表現を育てるためにも、「無理がないなら」どんどんサイズアップしていきたい、というのが正直なところです。
ただし、ギターサイズを選ぶのは周りの大人の判断も大きいと思いますが、焦らず、お子様の負担にならないよう、お子様ファーストの精神が大事です。

ジュニアサイズのギターに限った事ではないですが、胴体の大きさ、ネックの太さや幅と言った「弾きやすさ」に関わる重要な点がメーカーによって異なります。
購入するなら、できれば実際にお店に行き、いくつかのメーカー、サイズのギターを触ってみる事をお薦めします。


【ギタースタンド】
こちらは自宅にあるギタースタンドです。
左2つは1,000~2,000円、左から3番目は折り畳み式木製で5,000~6,000円、一番右は1万円を超えると思います。
スタンド.jpg
これまで何人ものお子様が様々なギタースタンドにギターを置く様子を繰り返し見てきました。
小学生までのお子様が使用するギタースタンドで一番のお薦めは、一番左の吊り型?のものだと感じました。
それ以外の置くタイプのものはある程度ギターを丁寧に置く必要があり、それを毎回行うのは負担になるように思えたからです。
吊り型スタンドが最も使い易そうでした。
お値段も手に入れやすい価格となっています。

スタンドは検索すれば色々出てくると思います。


【椅子】
ギター、スタンドの次は椅子です。
実はレッスンに於いてこちらが最も悩ましいかもしれません。
成長による体格差の影響が大きく、何歳の子はこの高さの椅子がお薦め、と言う事ができません。
これから書く内容にはその高さの椅子を使う子の年齢・学年も添えていますが、あくまで目安とお考え下さい。

自宅にある椅子です。
左から座面の高さ20.2cm、24cm、最低37㎝(可変式)、最低41.4cm(可変式)となります。
座面の高さとは、床からお尻を置く部分までの高さを表します。
緑の紙はA4サイズ、高さ約30cm。目安として起きました。この高さの座面の椅子もあります。
椅子.jpg
ギターの練習に使用する椅子の条件としては
・座面がある程度硬い(薄い座布団程度は可、ソファやベッドはお薦めできない)
・ひじ掛けが無い
という点が挙げられます。
座面の硬さはある程度緩くしても良い気もしますが、体の重心がコントロールできないものは避けた方が良いです。
ひじ掛け付きはそこに触れるのを避けるためフォームが歪んだり、ぶつけてギターを傷める恐れがあるので推奨はできません。

上の写真の椅子について書いていきます。
一番左は椅子ではなく踏み台です。
流石にお客様である生徒さんに、新品だとしてもこれに座ってレッスンを受けてもらうのは憚れるので使用したことは無いです。
しかし、4歳くらいのお子様にはこれくらいの高さが丁度良いのではないか、と考えた事があります。
また、これくらいの高さの椅子はひじ掛けが付いていないものを探すのが難しく、代替品としてこれが使える気がしました。
お値段も500円程度で高くなく、折り畳み式で場所も取らないという利点もあります。

ピンクの24cmの高さの椅子は小学1年生くらいまでが対象でしょうか。

緑の紙と同じ30cmのものは小学2-4年生くらい。

小学5年生でだいたい37cmまたは41cmに移行します。

実はもう一つ、Daisoに売っている高さ30cmの収納ボックスを兼ねた椅子を最近見つけ、津田沼教室は小学2年生の子がそれを使っています。
上の緑の紙と同じくらいの高さです。
IMG_20240615_140214.jpg
私が購入した商品は耐荷重60kgでした。
用心のため-20kgとしても小学2,3年生なら問題ないと思います。
ただし経年劣化による危険性を考え、1年ごとに交換しようかと思います。

このように収納も出来て便利。折りたたむこともできます。
IMG_20240615_140816.jpg

お世話になっている商品に対してどうこう言うのは良くないのですが、ご紹介するにあたり1点だけ書いておくべきことがあります。
この商品、開封してから1週間くらいは比較的臭いを感じると思います。
1週間程陰干ししてからの使用をお薦めします。

それ以外は税込み550円と言う価格で、ある年齢層のお子様の椅子として使用でき、収納もできて便利かと。


取りあえず新しく入会された生徒さん用にざっと書いてみました。
細かい修正・追記を後日行うかもしれませんが、ご参考になれば幸いです。








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